個別問題

【第34回試験】問題115(総合問題1)

総合問題そうごうもんだい

つぎ事例じれいんで、問題もんだい114から問題もんだい116までについてこたえなさい。

事例じれい

Cさん(83さい女性じょせい)は,一人暮ひとりぐらしで,近所きんじょもの以外いがいはテレビをごしている。近県きんけん息子むすこがいるが,仕事しごといそがしく,いにることはあまりなかった。
ある息子むすこひさしぶりに訪問ほうもんすると,部屋へやなかがごみや衣類いるいなどでらかっていた。病院びょういん受診じゅしんするとCさんはアルツハイマーがた認知症にんちしょう(dementia of the Alzheimer’s type)と診断しんだんされ,要介護ようかいご1と認定にんていされた。
Cさんは,時々ときどき電気でんき湯沸ゆわかしポットの使つかかたがわからなくなってせなかったり,おちゃれる順番じゅんばんがわからずに混乱こんらんする様子ようすられた。
心配しんぱいした息子むすこは,介護保険かいごほけんサービスを利用りようすることにした。後日ごじつ介護支援専門員かいごしえんせんもんいん(ケアマネジャー)が訪問ほうもんし,介護保険かいごほけんサービスの利用りようについてCさんや息子むすこはなった。しゅう2 かい訪問介護ほうもんかいご(ホームヘルプサービス)を利用りようすることになり,介護支援専門員かいごしえんせんもんいん(ケアマネジャー)は,「自宅じたくで,衛生的えいせいてき生活せいかつができる」をケアプランの長期ちょうき目標もくひょうとした。

問題もんだい115

Cさんは,たびたび息子むすこ電気でんき湯沸ゆわかしポットがこわれているとうったえるようになった。
Cさんのこのような状態じょうたい該当がいとうするものとして,適切てきせつなもの1つえらびなさい。

1 空間認知障害くうかんにんちしょうがい
2 視覚認知障害しかくにんちしょうがい
3 遂行機能障害すいこうきのうしょうがい
4 失認しつにん
5 観念運動失行かんねんうんどうしっこう

解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する

解答かいとう解説かいせつ

問題もんだい115

Cさんの症状しょうじょうあらわ言葉ことばえら問題もんだいです。

こたえは、「」です。

1 空間認知障害くうかんにんちしょうがい

【×】あやまりです。からはいった情報じょうほうのうち、ものの位置いちきを認識にんしきする能力のうりょく空間くうかん認知にんちといいます。これを正確せいかく把握はあくできなくなる障害しょうがいです。

2 視覚認知障害しかくにんちしょうがい

【×】あやまりです。視覚認知障害しかくにんちしょうがいとは、視力しりょく問題もんだいがないものの、ものがべつのものにえたり、実際じっさい存在そんざいしていないものがみえたりする障害しょうがいです。

3 遂行機能障害すいこうきのうしょうがい

【○】ただしい選択肢せんたくしです。遂行機能障害すいこうきのうしょうがいとは、日常生活にちじょうせいかつにおいて順序じゅんじょてて、物事ものごとすすめることがむずかしい障害しょうがいです。
電気でんき湯沸ゆわかしポットがこわれている」とうったえていますので、ポットの使つかかたたとえば、みずれる→電源でんげんれる→スイッチをす)といったながれがわからなくなっているものとかんがえます。

4 失認しつにん

【×】あやまりです。失認しつにんとは、感覚機能かんかくきのう問題もんだいがないものの、視覚しかく聴覚ちょうかくなどから情報じょうほうただしく認識にんしきできないことです。

5 観念運動失行かんねんうんどうしっこう

【×】あやまりです。観念運動失行かんねんうんどうしっこうとは、日常にちじょうであれば普通ふつうおこなえることが、ひとから「~してください」と指示しじをされるとあたまでは理解りかいしているのに実行じっこうできないことです。

#アルツハイマーがた認知症にんちしょう #遂行機能障害すいこうきのうしょうがい